黄昏: たそがれ (新潮文庫 い 36-6)

  • 新潮社 (2014年3月28日発売)
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本棚登録 : 87
感想 : 13
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なんて肩の力の抜けたやり取りだろう。読んでみてその内容から、「黄昏」という表題の言葉になんだか俗世からの解脱っていうんでもないけど、世界の好い所に溶け込んでさらっと希薄になった楽さを感じた。「黄昏」っていうけど、元気じゃんっていう明るさもありますね。
糸井さんのおもしろ雑学、たとえば西遊記の沙悟浄は河童じゃなかった!だとかからの話の展開には妙味がありますし、伸坊さんはいろいろな人物その本人になってしまう芸風をお持ちなので、天狗になったときの話だとか、いちいち笑えてしまうし、楽しくてしょうがない400ページの読書体験になりました。無駄話のおもしろさですよね。私語を慎みなさいなんて学校では言われますが、その私語をしてしまうのはすごく楽しいからなんであって、その楽しいんだという原点を、私語の禁止という抑圧から取り返すという効能を、この本は持っています。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 対談集
感想投稿日 : 2015年7月20日
読了日 : 2015年7月20日
本棚登録日 : 2015年7月20日

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