日本の10大新宗教 (幻冬舎新書 し 5-1)

著者 :
  • 幻冬舎 (2007年11月1日発売)
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内容が内容だけに、冒頭の断りに30頁近く割いている。

新興宗教というと、ネガティヴなイメージが付くため、本書では新宗教と記されている。

さて、新宗教と見聞きするとオウム真理教が思い浮かぶ。宗教やカルトの範疇を超え、テロである。その他、ライフスペースなんてのもありました。シャクティパッドという、頭をパチパチ叩いて、数百万の祈祷料だかお布施だか名目は知らんがお支払。
法の華なんてのもありました。教祖の「最高ですかー!」に帰依する門徒の「最高でーす!」のコールアンドレスポンス。
パナウェーブ研究所なるものもありましたね。白装束の彼ら。一時、メディアを騒がせました。白いワゴンで跋扈し、全身白づくめで、毒電波がどうたらこうたら。

長い歴史の中で見れば、キリスト教もユダヤ教時代から見れば新宗教、仏教だって、元はインドのバラモン教である。
昨今、世界でウェイウェイしてるイスラムもキリスト教、仏教の後発だ。

宗教。信仰は自由だと思う。心のよすがに、何を拝もうと、いくら金銭を払おうと、どんな格好をしようと。各々の自由だと思う。
自分の信仰に原理主義者であっても構わんと思う。
が、しかし。そこに排他主義や排斥思想が入ってくると、ややこしい。
自分の信じる信仰を皆に共有したい気持ちも分かる。が、しかしだ。貴方が信じるように、その誰かも何かを信じているやもしれん。
布教ってのが、実に厄介だな。

その点、八百万の神的な観念は争いを生みづらいようにも思う。それこそ、便所にも神様がいるってやつね。

宗教上の理由から、医療を拒む方々もいるらしい。自ら判断が出来ない幼子が事故に遭い、救急搬送され、運ばれた先の医師たちは人命優先で医療を施す。すると、後日その両親が病院側へ訴訟を起こすこともあるそうだ。

今日も日が昇り、一所懸命働いて、美味い酒を飲む。そんな日々にありがてー、と思う俺は、イエス生誕の日にはなんとなく、イルミネーションが綺麗だなと思い、年始には神社に詣でて、親戚の葬式は仏式で、何でもありのマルチなよくある日本人です。

人様に無理強いはしてはいけません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年10月10日
読了日 : 2017年10月10日
本棚登録日 : 2017年10月10日

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