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レビュー by masudaikkoさん
ヨースト・グローテンス
Josst Grootens
風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから/島袋道浩
…それでコンタクトゴンゾーの作品を一言でいくと?と聞くと「まだ名前のないことならなんでも」という。いい答えだと思ったので、ここに忘れないように書いておこう。
僕の今回の出品作品。「カメ先生」。展覧会初日、美術館で働く人たち、大勢の看視の人たちにひとつだけお願いをした。「これから展覧会が終わるまで、このカメのことを必ず先生と呼んでください。」それで美術館で働く人たちはこの約束を守ってくれた。美術館を訪れる度に先生、先生と呼ばれているのを聞いた。看視の人たちがカメ先生日誌というのをつけてくれていたのだけど、その中で先生が主語の敬語の文章が並んでいた。「先生は今日、たくさんおしっこをされました。」「先生は今日一日、部屋の隅でじっとされていました。」
そしてこの人たちが美術館での仕事を終えて電車に乗り、大阪の町に広がって自分たちの家に戻る。それで夕食の時なんかに「今、美術館にカメがいて、そのカメのことを先生と呼んでいる。そしてその先生が…」と家族の人たちや恋人に話す時、世界はこれまでとは少し変わると僕は思うのだ。
レビュー登録日 : 2012年01月10日
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