やはり、乃南アサは性に合っている。するするっと物語が入ってくる感じがいい。
女性刑事の音道貴子が拉致されてしまい、その救出劇を描いているのだが、単なるサスペンスではなく、犯人グループや音道本人、警察らの心情が細やかに描かれていて、手に汗握る展開なのに深く考えさせられるところがある。
助ける方だって、助けてもらいたい方だって言い分がある。来てくれればそれでいいっていうわけではない。そういった心の機微が繊細なタッチで描かれているので、とてもリアリティが出ている。
なかなか面白い。このシリーズ最高。
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- 感想投稿日 : 2016年5月1日
- 読了日 : 2016年4月15日
- 本棚登録日 : 2015年12月19日
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