元々は「十二国記」がシリーズ化される前に、少女向けラノベのレーベルから出版されたファンタジーホラー。今では「十二国記」のエピソード0という推し方になっている。
でも、「十二国記」シリーズを読んでみようとしている人に、この「魔性の子」から読み始めるのはおすすめできないな、と思った。
この本の中では、「十二国記」の世界が、とても異質で得体の知れないものとして描かれている。最後まで読み進めても全様がつかめない。異世界ファンタジー的なわくわく感はあまりないから、続きに手を出すのも億劫になりそうな気が。
もちろん、得たいが知れないから、もっと知りたくて続刊を読んでみたくなる、というパターンの人もいると思うのだけど。
でもそういう人は少数なのでは、と思うほど、かなりの鬱展開。
「十二国記」とは別物のファンタジーホラーとして読むか、
「月の影~」「風の海~」まで読んで、十二国世界と泰麒の魅力を感じてから、番外として「魔性の子」に入るのが丁度良いと思う。
私は後者だったので、不遇な高里の姿におろおろしながら楽しめた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2013年1月13日
- 読了日 : 2013年1月13日
- 本棚登録日 : 2013年1月13日
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