あまりSFに馴染みがないためか、最初は作中に散りばめられた様々な反現実的な要素に混乱してしまった。
タイトルでもある「蛇の卵」、広がり続ける海、暗殺者、胎内で器楽をたしなむゾウ、一斉に眠りに就くサルたち、運命の三姉妹、海の冒険etc...
特に、世界の支配者カンガルーという下りを見ては、あまりの突飛さにここでの「カンガルー」はてっきりオーストラリアのシンボルの一つである動物を指すのではなくカンガルーという名前のついた機関ないしヒトのことだと思っていた(w)。
…いやそれが勘違いなのか否かは分からないし、そも、名称とそれが持つ(と人が考えている)態様の結びつきなんてこの世界観の中では意味を持たないのかもしれない。
そしてそんなファンタジックなイメージが飛び交う中に時どき銃撃や殺人事件などのグロテスクなイメージが混ざってくるのも良い。
何より人をくったようなオチが最高だった。
読書状況:読み終わった
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本
- 感想投稿日 : 2013年10月16日
- 読了日 : 2013年9月22日
- 本棚登録日 : 2013年9月22日
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