山本氏の小説はこれまでにも幾つか読んでいる。
近隣同士のいざこざが大きな事件につながっていく「どろ」・・
そして家庭の主婦が大企業を相手に闘いを挑む「かび」・・
いずれも主人公の心情に、いつの間にか同化して夢中で読み込んでしまった。
そして今回の作品「とげ」も・・。
帯にも書かれているのだが、「公務員をナメちゃいけないよ!」とのコピー。
主人公の倉永は、家族4人でつつましく生活をする一介の公務員だった。
しかしある日の事件から、身の回りでトラブルが怒涛のように続出する・・。
そしてその不幸の連鎖は、やがて雲の上の存在であった市長との訴訟にまで発展。
彼は公務員生命をかけて、それに立ち向かっていく。
「公務員はクビにならなくて楽だよなあ・・」
そんな会話をオレの周りでもよく耳にする。
しかし、この「とげ」を読んでみると一概にそうとは思えない。
どんな仕事も、大変で厳しいものだということだよな・・。
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- 感想投稿日 : 2008年5月5日
- 本棚登録日 : 2008年5月5日
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