とげ〔小学館文庫〕 (小学館文庫 や 2-6)

著者 :
  • 小学館 (2008年4月4日発売)
3.37
  • (3)
  • (24)
  • (23)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 150
感想 : 24
4

山本氏の小説はこれまでにも幾つか読んでいる。
近隣同士のいざこざが大きな事件につながっていく「どろ」・・
そして家庭の主婦が大企業を相手に闘いを挑む「かび」・・
いずれも主人公の心情に、いつの間にか同化して夢中で読み込んでしまった。
そして今回の作品「とげ」も・・。

帯にも書かれているのだが、「公務員をナメちゃいけないよ!」とのコピー。
主人公の倉永は、家族4人でつつましく生活をする一介の公務員だった。
しかしある日の事件から、身の回りでトラブルが怒涛のように続出する・・。
そしてその不幸の連鎖は、やがて雲の上の存在であった市長との訴訟にまで発展。
彼は公務員生命をかけて、それに立ち向かっていく。

「公務員はクビにならなくて楽だよなあ・・」
そんな会話をオレの周りでもよく耳にする。
しかし、この「とげ」を読んでみると一概にそうとは思えない。
どんな仕事も、大変で厳しいものだということだよな・・。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 面白い!
感想投稿日 : 2008年5月5日
本棚登録日 : 2008年5月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする