この本はタイトル通り「ボランティア」の具体的事例が数多く挙げられている。ある夫妻が貧しい子供たちに向けて始めた給食プロジェクトが発展していき、三万人を巻き込む巨大プロジェクトになった例。ある少年の思い付きにより始めったホームレスに毛布や食事を配るボランティアは新聞に取り上げられるようになった。
もちろんこのような大きい例ばかりでない。何らかの困難を他人の問題として切り離さず、困難を抱える一人として「かかわり」を持ち、「つながり」をつけようとすること。これがボランティアだという。
何だかとても大きいことに見えてきて、「自分に余裕がなければ始められない。」と思うかもしれない。この本の副題に「もうひとつの情報社会」とあるように、ボランティアとネットワーク論を結び付けている。ネットワーク、つまりつながりを指す。ボランティアに必要なのは、始める少しの勇気と「つながり」を求めようとする気持ちなのではないか。
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- 感想投稿日 : 2014年5月25日
- 読了日 : 2014年5月25日
- 本棚登録日 : 2014年5月25日
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