非当事者が勝手に夢見る巨乳とは、それをくっつけた人間をまったく無視したものであることを、当事者以外は全然わかっていないもんなんだろうか。
胸部なんて誰にでもあるのに「おっぱい」はどこまでも有徴。
「巨大なおっぱい」をもった人としての感覚を書いているところは良かった。
豊乳ビジネスやトップフリーの話も興味深くはあったけれど、だんだん著者の目線が嫌になってくる。
身体イメージをゆがめ、女性を追い詰めて焚きつける輩は糾弾されるべきだけど、追い詰められて必死な人たちを馬鹿にするべきじゃない。
あげつらうわけじゃないけどそういう雰囲気がある。
ポジティブなこともたくさん書かれているのに、胸の大きい人も小さい人も欲しい人も取りたい人もあんまり救わないような書き方だ。
変な言葉を選ぶ訳だと思っていたら(レスビアン、ドラッグクイーン、シナゴグ、バーミツバあたりはまだしも性倒錯者って…)訳者あとがきを読んでなんか納得した。
訳すからにはそれなりに読み込んでいるだろうにこんな感想文しか書けないのか。
そのジャンルに詳しくなくて、調べる気もない人ならではの的外れっぷりがものすごく不愉快。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ジェンダー・セクシュアリティ
- 感想投稿日 : 2010年8月1日
- 読了日 : 2010年8月1日
- 本棚登録日 : 2010年8月1日
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