田舎の女の子と、山の神様のおはなし。
文字が多い絵本とカラーの絵をたくさん使った児童書の中間くらいの文字量。
主人公のつぐみは三世代同居でおじいちゃんこ。
時々おじいちゃんと一緒に、お茶にするせんぶりをつみに山へいく。
ある日ありじごくにひっかかっていた小さな神様を助けたら、お礼に一日だけ願いがかなうどんぐりをもらう。
文章も絵も、描写が素朴で丁寧。
でてくる草や虫や土を感じられる。
実際にそれを知っている人が書いたものなんだろうと思う。
つぐみは良い子。
願い事をおじいちゃんのために使うと決めて、しかも勝手に願うんじゃなくておじいちゃんに願わせる。
つぐみの行為は自己犠牲ではなく「大事な人が嬉しいといいな」という自分の願いに従っている。
自然にそういう風に考えられるのは、家族みんなで慈しんで育ててきたからだ。
おじいちゃんおばあちゃんは勿論、そのおじいちゃんたちに育てられた息子(父親)とその妻(母親)もまっとうな人。
まっとうに生きることが当たり前の人。
ほんの少しのエピソードから、どんな人たちだかわかる。
頭と体が乖離してない。
きちんと丁寧に生きているお話だ。
ほこらにつくとおじいちゃんがくれる「ごほうびのおやつ」は氷砂糖かチャイナマーブル。
チャイナマーブルがわからなくてググった。
舐めると色が変わっていく飴玉らしい。うちのあたりでは変わり玉って呼んでたやつだ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童書・絵本
- 感想投稿日 : 2013年6月29日
- 読了日 : 2013年6月25日
- 本棚登録日 : 2013年6月29日
みんなの感想をみる