わたしのしゅうぜん横町

著者 :
  • ゴブリン書房 (2009年4月1日発売)
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本棚登録 : 76
感想 : 15
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ヨーロッパらしき外国を一人旅中の女性が、修繕屋のつどう一風変わった横町に入り込むお話。
ガチファンタジーじゃない不思議風味。

並ぶドアを次々にあけて中をのぞいていくタイプのお話は好きだけど、中に人がいれば当然コミュニケーションが発生する。
客でもない外国人がいきなり現れたのにニコニコ歓迎してもらえる都合のよさも、忙しいと断られたのに居座ろうとするあつかましさも気になってしまう。
田舎に泊まろう的図々しさ。

「わたしにそんな権利なんかないのに」といじいじされても腹が立つだろうし、きちんとその迷惑やずうずうしさに気づいてはいるけれど。
この主人公が50代になったところ(いきなり脈絡なく話しかけてくるおばちゃん)をたやすく想像できる。
好きじゃないけど、これはこれで大事な能力だなと思った。あんまり本と関係ないけど。
これって世代的なものなんだろうか


これは1981年に刊行された本の新装版らしい。
クラシックな児童書の雰囲気に合わせたのか挿し絵も昔風。
それはいいけどたまに雑っぽく見える部分がちょっと気になる。
あんまり好きじゃない。


・キスタ:化粧品をいれる箱。化粧箱と書かれると、贈答品をいれるきれいな紙箱を思い浮かべてしまう。

・ひらがなの「くも」は雲だか蜘蛛だかわからない。

・人形屋で『赤ずきんチャチャ』http://booklog.jp/item/1/4088536509のコペットじいさんや『誰もほしがらなかったティディベア』のおもちゃ修理を読みたくなった。

・刃物屋はどうしても作務衣の日本人しか浮かばない。

・タペストリって額に入れて飾るもの?

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書・絵本
感想投稿日 : 2014年9月30日
読了日 : 2014年9月29日
本棚登録日 : 2014年9月30日

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