私はどうもおしゃべりでいけない。
文章ならば、ここは違う言い方の方がいい、別の表現に変えよう、とすることもできるが、会話となると余計な一言を言って失敗することが度々ある。
また、自分ばかりべらべらとしゃべっている気もする。
家に帰ってから、自分のことばっかり喋っていなかったかな、と反省することもよくある。
だからその度に直そうと努力をしている。
相手の話をきちんと聞くためにはどうしたらよいか、その助けになることを期待して本書を読んでみた。
「相槌は適当に打ってはならない」
適当に相槌を打っているのは、思った以上に相手に伝わっているものだ。
へー、あそう、ふーん
目を見て言われるならまだしも、明後日の方向を向いていたり、スマホを見ながらやられたらたまったものではない。
その場で私は激怒して帰るかもしれない。
ただの返事ではない。
それも大事なコミュニケーションの一つだ。
「相手のテンポを大事にする」
これはなかなか難しい。
おしゃべりな人というのはよく例えられるように弾丸そのもので、打ってそれだけで満足していることが多い。
それを途中で止められるとムッとしてしまうのだ。
ではゆっくりした人ならばどうだろう?
相手に急かされているように感じたら、やはり不快な気分になってしまうだろう。
人はそれぞれ持っているテンポが違う。
波長が合えばこれほど楽しいことはないだろうが、そうでない人と話すことの方が圧倒的に多い。
そのときどれだけテンポを合わせられるかが会話の要となろう。
大切なことは何か?
それは自分と同じくらい相手のことも大事にするということだ。
もちろん自分自身の意見、主張は大事だ。
しかしそれのみでは会話は成り立たない。
もし自分の意見だけを聞きたいのならば、一人でやればいい。
相手に興味を持って、自分にも興味を持ってもらう、それが「聞く力」だ。
これができれば、自分一人では見えなかった人生のあり方、世界の広さや見方、そしてなにより自分自身が見えてくるのではないだろうか。
- 感想投稿日 : 2015年7月5日
- 読了日 : 2015年6月24日
- 本棚登録日 : 2015年6月24日
みんなの感想をみる