プールサイド小景・静物 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1965年3月1日発売)
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本棚登録 : 690
感想 : 70
3

・舞踏
家庭の危機というものは、台所の天窓にへばりついている守宮のようなものだ。

 彼女は黙って空を見ていたが、夫が階段を上って来る音に、ハッと我に返ったように手すりを離れた。

・プールサイド小景
 プールでは、気合のかかった最後のダッシュが行われていた。
 
 いつもの女子選手がいなくて、男の頭が水面に一つ出ている。

・相客
・五人の男
・イタリア風
・蟹
・静物

読んだそばから忘れていくような、表面的にはさしたる事件の無い淡い印象のの短編集。芥川賞作品との事だが、私には評価がよくわからない。あとがきによると「舞踏」「蟹」「静物」に出てくるのは同じ家族らしい。作家本人の家族がモデルなのだろうか。

 ただ、雰囲気はそんなに嫌いではない。
 

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: お勉強
感想投稿日 : 2014年3月7日
読了日 : 2014年3月10日
本棚登録日 : 2014年3月7日

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