1985年 (新潮新書 130)

著者 :
  • 新潮社 (2005年8月1日発売)
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本棚登録 : 189
感想 : 31
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エコノミストである著者による一冊。
今から約30年前(本書発行だと約20年前)である1985年の世の中を振り返る。
政治、経済、世界、技術、消費、社会、事件、と章を分け、それぞれどのような出来事があったかが書かれている。
例えば、プラザ合意、ゴルバチョフ、ファミコン、日航機墜落、NTT発足、など。

著者自身の郷愁を挟みつつ当時をありのままに示した内容と感じた。各章での話題はきっちり分かれており、ありがちな、世の中全体に単一の軸を見出そうといった書かれ方はない。1985年を「解き明かす」本ではなく「振り返る」本である。

1985年は、高度経済成長から一息を付き、バブルを迎えようという狭間にある1年。私自身は物心が付くか付かないかの年齢であり、具体的な記憶や思い出はなかったものの、本書の締めにある「やっぱりいい時代だった」という言葉には同意を感じることができた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年7月31日
読了日 : 2013年7月30日
本棚登録日 : 2013年7月30日

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