レビュー by michelle1126さん
こんなに詳細で、事実に基づいて、尚且つ感動させる歴史小説があるのか、と思わず作者の名前を永久に頭にインプットさせられた。
遠藤周作という作家を恥ずかしながら私は知りませんでした。
正直この小説を買ったのもちょっとした手違いで。
映画化された方の「マリーアントワネット」を読もうと思ったのに、間違えて「王妃マリーアントワネット」を手にとってしまった。
でも、今ではそれが運命だったんじゃないかとすら思ってしまう。
映画版は、映画として見ていたけど、この本によって何もかも覆されたような気分。
所々架空の人物も出てくるけど、本当に歴史がありのままに記されている。
それに、王妃から見た歴史、という形ではなく、貴族と庶民の視点を交差させながら語られているのも、下手な感情移入を防いでくれる。
革命は正義だ、とか、革命は悪だ、とか。
そんなレベルの話を優に越えていて、凄く冷静にフランスを眺めることができる。
そして、王妃をマリーアントワネットという程遠い人としてではなく、一人の人間として見ることができる。
フランスに生きた一人のような気持ちで、革命を起こす民衆の勇気を喜んで、革命の犠牲を悲しむことができる一冊。
レビュー登録日 : 2010年03月29日
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