すごい人たちがいる。
地球上には人跡未踏の空白地帯は深海にしか残されていないと思っていたが・・・。今ではドローンなどによってその絵はたやすく見ることはできるようになったが、でも人類がまだ足跡を残したことがない場所がたくさんあるらしい。那智の滝もまだ誰も登ったことはないし、黒部の称名滝の上部のゴルジュ称名廊下もまた誰も突破したことがないという。台湾のゴルジュ、タイ奥地のジャングル・・・・。そしてそこに挑む沢ヤ、クライマー。
比喩ではなく、本当に命をかけているのだけど、その深刻さはなく、それどころか那智の滝に至っては逮捕までされてしまう自分たちをどこか誇りにすら思っているような「外道」な感性。でも、ギリギリの命をかけた切迫さもまた伝わってくる。面白すぎる生き方。高野秀行が帯で絶賛「冒頭から角幡唯介の「解説」まで、面白くないページは1ページもない。」。そのとおりの痛快な本。
読書状況:読み終わった
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山
- 感想投稿日 : 2016年11月23日
- 読了日 : 2016年11月21日
- 本棚登録日 : 2016年11月23日
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