あの「64」を読んだときのような、的なことが帯に書かれてあったが、同じように思った。
しかし「64」の閉鎖的なある組織の世界とは違って、まったく市井の人が主人公であり、犯罪って日常と表裏一体だということが非常なリアリティを以って迫ってきた。
しばらく居たロンドンや、出張でつい2.3日前に降りたばかりの高槻、名古屋の描写など、行ったことのある土地が続々出てきて、それも心踊る気になった。
主要登場人物二人の年齢がほぼ自分と同じで、現実だったら同級生かもしれない人たちの、息詰まる様が、いつも以上に本の世界に没入させてくれた。
さらに、著者とほぼ同年齢だということに思わず絶句。
なんという構成力か。
そうか、世間の同世代はこんな仕事をするのだな。
他の本も読んでみたい。久しぶりにワクワク。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年4月13日
- 読了日 : 2017年4月11日
- 本棚登録日 : 2017年4月13日
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