今や長崎の人気観光地となっている元炭鉱の島、軍艦島(端島)の閉山に立会い、当時の写真を撮り歩いた写真家雜賀雄二の写真集だ。
閉山前後の日記風の記録と、閉山10年後に廃墟となった島を訪ねた記録がかなりの読み応えで収録されている。
それ以外にも雜賀に導かれて廃墟と化した軍艦島を訪れて魅せられた作家の洲之内徹のエッセイも収録されていて、「観光地になる前の軍艦島」の姿を「島の外の人間の目」を通して丁寧に描かれていて非常に興味深い。
軍艦島という固有の土地だけれではなく、日本の高度成長期と呼ばれる時代について語り、写し取っているように感じた。
読書状況:読み終わった
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好奇心が満たされる
- 感想投稿日 : 2015年4月15日
- 読了日 : 2015年4月15日
- 本棚登録日 : 2015年4月15日
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