この本はメインは受験生が読むのための本なのでしょうが、私のような母親、そしてお父さんや教員、子供に触れるすべての人が手にとって損は無い本だと思います。
著者の坪田先生は、ビリギャルさやかちゃんのお母さん、ああちゃんのことについても、そこここでエピソードを紹介しています。
読む人によって捕らえ方は色々でしょうが、私はこんな風に思いました。
「子育ては孤独で構わない」
と。
自分の子に惜しみない愛情を注いできた、ああちゃん。
娘が不良と呼ばれたときも、慶応に合格してやっかみ半分の声が聞こえたときも、自分の子をまっすぐに見つめ、
「私はあなたのためにいつもここにいるよ。私はあなたの味方なのよ。」とメッセージを送り続けます。
こんなお母さんだったから、さやかちゃんはふんばりどころの受験戦争で、力を出し、がんばり続けられたのでしょう。
ああちゃん自身はといえば、私の想像ですが、周りに自分の子育てを理解する人も少なく、ママ友と呼べるような人もいなくて、孤独な子育てだったのではないでしょうか。しかし、ああちゃんは決して負けなかった。子供達のために、自分の子育てを貫きました。
昨今ソーシャルメディアで輝いて見えるような、そんなお母さんでは決して無かったことでしょう。でもそれでいいのです。特に子供には。それがいいのです。
私はああちゃんのエピソードから勇気をもらいました。
ああちゃん、ありがとう。
また、もちろん、坪田先生のことも興味を持ったので、動画を探したりしました。
これは「情熱大陸」のひとコマ。
東大を目指して勉強する一人の少女が坪田先生に悩みを相談にやってきます。
坪田先生は言います。
「基本的にね、人って皆批判してきます。何やったって。」
これから大学に行こうとする若者にいきなりシビアな一言。
「君がもし受かっても、それは今度は自分達が否定されることになるから、また批判してきます。だから人の批判する人の話なんて聞いてても何の価値も無いです。」と。
「それを相手にしている時間があったら、何をするべきだと思います?」
「・・・・勉強?」
「そうですね~。」
私自身がアドバイスしてもらっているみたいでした。
坪田先生すごい。私がんばるね。
さやかちゃんの気持ちが私にもわかりました。
- 感想投稿日 : 2015年3月11日
- 読了日 : 2015年3月11日
- 本棚登録日 : 2015年3月6日
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