最後の家族 (幻冬舎文庫 む 1-20)

著者 :
  • 幻冬舎 (2003年4月15日発売)
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本棚登録 : 791
感想 : 70
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これ、予想に反して「すっごい村上龍っぽくない」社会派小説でした~。
村上龍の作品って、ドラッグだのセックスだのちょっと過激な感じが多いのに、これは全くのシリアスドラマ。
村上さん自身が、徹底的に取材して書き上げた作品だって。

ストーリーは、会社が危ない状態にある秀吉の家・内山家には、引きこもりして1年半の長男・秀樹と、来年大学入学の長女・知美、そして息子の為に精神科やカウンセラーなどに通う妻の昭子がいる。
そして、この家族にはそれぞれの持ってる背景があって。。。。

っていうお話。
一見、バラバラな家族なんだけど、でもね、やっぱり「家族が一番」と思ってる家族なんだよね。
それぞれの視点から章が成り立ってて、各々の思ってることや葛藤などがよーく分かる書き方になってたわ。
同じシーンの繰り返しなのがちょっと鬱陶しいと思ったこともあったけどね。

みんなね、いろいろ悩みや葛藤、歯痒さや苦しさなどあるんだろうけど、でもみんな本当に根が悪い人はいないのよ。みんな根が純粋だから、だから悩んでたんだと思う。。。
幸せの形って、人それぞれ違うように、「幸せの家族」って家族それぞれ違うんだな~。
やっぱり何があっても、大事なのは家族。
最近ね、ほんとそう思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本 その他小説
感想投稿日 : 2012年11月27日
読了日 : 2009年11月23日
本棚登録日 : 2012年11月27日

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