数奇にして模型 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2001年7月13日発売)
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再読。S&Mシリーズ第9弾。

人間はどこまでが一つなのか。生きていればどうにか一つなのか。首が切り離された時、いったいどちらが人間なのだろうか。

爪を切ったり髪の毛を切ったりしても、切り離された側に人間性を見出すことはできない。かつて自分の一部だったもの、はすでにただの有機物。けれど身体を真っ二つにしたらどっちが自分? 首を切り離したら?
密室で見つかる首なし死体。首を絞められた死体のある密室。複雑に絡み合う人間関係と至高の思考。

あまり深く考えてはいけない、ということを考えなければならない。好きにしてもOK。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年8月4日
読了日 : 2013年5月14日
本棚登録日 : 2013年5月14日

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