紀行文の体裁をとってはいるが、創作の部分も多い不思議なカテゴリーの小説。ダウンアンダーに縦横無尽に張り巡らされた「ソング・ライン=歌の道」アボリジニたちにとって自分たちの夢(祖先)の世界でもあり、出会った人、起きたことを全て歌にして残した現存する神話。アボリジニが二重父系社会というのを初めて知った。また、彼らの夢は絵などに具象されたときに凡人にはとてつもないスケールの抽象画になること。チャトウィンは、人類とは旅する人・・・という掘り下げで幾つかのソングラインを私たちに紹介してくれる。とにかく魅力的な文章。
読書状況:未設定
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2006年7月16日
- 本棚登録日 : 2006年7月16日
みんなの感想をみる