- Amazon.co.jp ・マンガ (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396764869
感想・レビュー・書評
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渡辺ペコしか描けないものが、あるなぁ、と。そして、それをこの人は自分でわかってるなぁ、と。それは最初から。画は決してうまくない。でも、いい。とても、好きな漫画家だな、と改めて思う。(12/5/13)
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どれも、起承転結にしたがって、お話がドラマチックに進むのではないのだけど。おもしろい。
人生のほんの一部分…それも、つなぎのワンシーンに過ぎないようなところにスポットを当てたような作品が多い。
そうすると、作者の独りよがり・自己満足な作品になりそうなのに、まったくそんなことが無くて、むしろなんか共感したりする。
悪人が出てこないのがいいのかしら。
特に兄妹の話が印象に残ったな。 -
久しぶりに本当に好きな作家さんができました。ぺこさんです。
『それは よし ではないけど あり ではあるという希望』(ダ・ヴィンチ3月号/2010より)という言葉がぺこさんの漫画にはしっくりくる。
うまくいかなかった日常を描いてもシニカルにならないのは、そこに必ず希望が感じられるからだ! -
ゴスロリの朝子ちゃんの純粋な気持ち、わかる気がする。私はもう思春期ではありませぬが。いろんな気持ちを持っていてもいいって思わせてもらえるこういう漫画が好き。
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【レンタル】20140404
デビュー作から2009年までの短編集。
ペコさんは、漫画なんだけど、ファッション誌的であったり、文学的であったり、漫画という媒体をつかっていろんな文化とか感情とかセンスとかつめこんでる。
時にすごくストレートに刺さることがあって読むの怖いけど、怖いものみたさが勝ってしまって結局すきーってなる。
2004年から漫画家なんて、信じられないくらい、作品の軸がしっかりある。
きもちをジャグリングにたとえたり
温泉にゆく電車で知り合ったひとが凶悪犯だったり
デビュー作がゴスロリだったり
エッセイ漫画の才能もあったり
これからも目が離せません。
とりあえず、ぼくは王さまシリーズが読みたくなっちゃった。 -
どれも少し元気が出る短編集。なかでもお互い嫌いあってるんだけど、血のつながりから仕方なくいる一緒にいる兄妹の話が最高です。最後、黒澤清監督の「東京ソナタ」のように音楽をうまく使った(漫画なのに…)、ラストは人生の謎の何かを感じ取れてとても感動的だった。
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「にこたま」より、この短編集の方が好きだな。
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えらく妬いてしまう。羨ましく思っちゃう。私にこういう青々しい青臭さが無かったから嫉妬するのかしら。
すかしていて、ドロッとしていて、様々な欲望がありありと胸を蠢いているのに…でも、胸に秘めていたままだったり…と。
別に劇的な変化は無く、淡々と流れているのに、そういう情緒を含んだ感情が脈々と波をうっているんだよね。大波小波と。
いろいろめんどくさいが、どれもこれも、それもこれも、あれもこれも、何も彼も、ひっくるめて生きているんだよね。 -
渡辺ペコの短編集。
この人の感性とか描き方とか、とにかく好きです。