長野まゆみなのにミステリである。
しかも登場人物の年齢が高い。
日常から少しズレた異世界を垣間見る感じのお話である。どうも不条理であったり、難しすぎて意味がわからない話も多々あった。
9つの短編だが、それぞれ読み方も判然としないタイトルがついている時点で不可思議な雰囲気が漂っている。
喫茶店にて二人組の不思議な会話を盗み聞きする『45°』が展開も結末も面白かった。
『×』の死んだ人間の体を魂が渡り歩くような題材は『あめふらし』に通じるものがある。
『2°』はオチがさっぱりわからなかった。じっくり読み返してみたがどういうことなのかわからない。
独特の世界で癖になる登場人物たち。
噛むほどに味は出る、だが噛み続けようと思うかは読み手次第。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2014年3月30日
- 読了日 : 2014年3月29日
- 本棚登録日 : 2014年3月29日
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