やっぱ北原亞以子さんは上手いわ。ずっと「慶次郎縁側日記」シリーズばかりで別の作品も読みたいと思っていたところ。「誘惑」は正直イマイチ感が拭えなかったんですが、短編だと名人芸が冴えますね。起承転結の「結」の部分をばっさりと切ってさらっと終わらせる技はすごい夫の浮気が下で去り状を書いてくれるように夫に迫る妻の揺れる心を描いた「冬隣」、昭和46年に発表されたどろどろ・ずぶずぶになってしまった男女を描いた「風鈴の鳴りやむ時」が秀逸
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- 感想投稿日 : 2010年6月3日
- 読了日 : 2010年6月3日
- 本棚登録日 : 2010年6月3日
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