さよなら神様、またきて雄嵩
ミステリの新しい楽しみ方を提供した「神様ゲーム」の続編。鈴木太郎は犯人を教えてくれますが、身近な人物だったり、完璧なアリバイがあったり、言いようのない不安感がまとわりつきます。これこそが本書の醍醐味で、神の啓示を受け入れるには、信じがたい事実を認めなくてはなりません。
後半の3作からは、神様という設定をさらに発展させ、通常なら存在しないHow・Whydunitを生み出しています。ラストに待っている悪魔的な展開から、もうないと思わせたうえで登場するサプライズには、感服するしかありません。
著者らしいアイデアがふんだんに詰め込まれた異色の連作短編集。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
麻耶雄嵩
- 感想投稿日 : 2016年1月15日
- 読了日 : 2016年1月
- 本棚登録日 : 2016年1月11日
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