かっこよく作られすぎてはいると思うけど、"監査法人"の社員がどういう仕事をしているか、また日本の戦後から監査法人がどのような役割を果たし、エンロン事件を契機に監査法人にどのような変化が求められているかをざっくりと知ることができる一本。とても面白かった。
監査法人について知る意味でもとても面白いんですが、個人的には監査法人の仕事と夫婦内のやり取りの対比、"仕事と家族"という2つの生活軸の間で苦悩する主人公の葛藤、その中で繰り出されるフレーズに心を打たれることが多かった。パパが大好きなかわいい娘と夫を遠ざける奥さん。奥さんを守り、娘を夫の元から連れて行こうとする姑。監査法人の中でも家族の中でも、主人公は"真実に対して忠実である"という姿勢を貫き続けようとする。しかし真実を貫くことを優先する中で企業が潰れ、家族の仲が乱されていく。真実を貫くことは、必ずしも幸せなことなのか。何のために目の前にある"真実"を貫こうとするのか。
*心に残ったフレーズ
小野寺「真実を貫くことだけがすべてじゃない。それが誰かのためにならなければ、意味がない。」
若杉朋美「あなたの言うことはいつも正しい。でも、それが私には苦しかった。」
おすすめです^^全六話!
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- 感想投稿日 : 2012年12月12日
- 本棚登録日 : 2012年12月12日
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