荻原浩の世界がたっぷりつまった短編集。
同棲相手のDVに苦しむ主婦がボクシングジムの門を叩くーー「ヒット・アンド・アウェイ」。
拒食と過食を繰り返す新婚の主婦。それに気づいてくれたのはーー「冷蔵庫を抱きしめて」。
自分とそっくりの男、いやもう一人の自分があちこちで好き勝手やってる。Facebookやtwitterの世界ではなく、本当のドッペルゲンガーなのかーー「アナザーフェイス」。
別れれたはずの男が再び現れたのは、テレビの中だったーー「顔も見たくないのに」。
マスクをしたらそこは別世界だった。そしてその別世界から帰れなくなってしまった男の顛末ーー「マスク」。
新しい彼氏が部屋にやってくる。モノを捨てられない主人公が片付けの最中に思い出してしまった記憶ーー「カメレオンの地色」。
思ったことが口から出てきてしまう。デパートの店員としては致命的な症状。彼がたどり着いた打開策とはーー「それは言わない約束でしょう」。
結婚出来ないんじゃない、しないんだ。そう決めたはずなのに……「エンドロールは最後まで」。
荻原浩ワールドは裏切らない。ハズレなしの短編集。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年9月9日
- 読了日 : 2016年9月9日
- 本棚登録日 : 2016年9月9日
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