『桜桃、応答す』
さくらんぼの形は、確かに誰かがデザインしたのかと思うほど愛らしい。クリームソーダやあんみつにさくらんぼが載っているかいないかで、かなり有難みは違ってくると思う。さくらんぼ一つについて語るだけでも、「アベ・マリア」を歌い出す女性が出てきてしまうのだから、東海林さんの本は面白い。
『懐かしのアメ玉』
あめ玉を見ているとときめく気持ち、わかる。
私はゼリービーンズのカタチが好きです。味はあんまり好きじゃないけど。
『都庁近辺昼めし戦争』
昼食難民という言葉、ニュースで聞いたことある気がする。
新都庁にさっそく行ってみる東海林さんの行動力。
いつも思うけれど、東海林さんの行動範囲の広さ、
フットワークの軽さ、見習わなければならないなあと思う。
「結論を先に申しあげる。全然込んでない。」の一文に思わずフフッとなる。
『トーストの幸せ』
冒頭の一文
「焼きあがったばかりのトーストって、幸せに満ちていると思いませんか。」
に、全力で同意したい!激しく同意したい!!
はげど!!!(もう死語ですか?)
焼きたてのトーストにバターを塗って、淹れたてのコーヒーを飲むひとときが好き!!私はバタートーストを少し楽しんでから、そこにハチミツを垂らします。
『偉業としてのラーメンライス』
『あれが嫌い、これが嫌い』
『陽のあたる場所』
『豚汁の怨念』
『バナナの気配り』
バナナがどれだけ食べる人に奉仕してくれていたのか、しみじみとわかる章だった。もっとバナナを敬わなければ。
『タコのシャブシャブ』
『ぬかみそおじさん』
『ゴハンの出向』
『ニッポンの朝食』
『荒れメシさまざま』
東海林さんでも、ウツになるときがあるんだなあと思ってちょっと驚いた。
『カレーパンの空洞』
『桃汁娘』
『甘いの構造』
『危うし味噌汁』
『水上バーベキュー』
『うどんの中の卵』
『‘‘正午の月給取‘‘』
『回るテーブル』
高級な中華料理店にあるやつですね。
一度だけ体験したことがありますが、めちゃくちゃ気を使いますね。
『おしぼりの技』
『現代の‘‘狩り‘‘』
『逃げろ!鯛焼きクン』
『ビンの牛乳』
『持ち帰る人びと』
『「すなっくらんど」は宝の山』
『おでん屋襲撃』
『お茶漬けのため息』
『初春長屋英語問答』
『天ぬき食べたか』
『乾きもの一族』
『ビーチバレーかスイクラか』
『生ビールへの道』
めちゃくちゃ頷ける章だった。
もうなんでもいいのッ!ってなる気持ち、わかる。
関西人はせっかちなわりに、細かいことにこだわる時もあるから、非常にわかる、この焦燥感。
解説は野村進さんです。
東海林さん愛に溢れた好感のもてる解説でした。
- 感想投稿日 : 2017年6月19日
- 読了日 : 2017年6月27日
- 本棚登録日 : 2017年6月19日
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