ふがいない僕は空を見た

著者 :
  • 新潮社 (2010年7月1日発売)
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感想 : 1060
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「救い」のものがたり。

人はみんな不甲斐なさを持っていて、その露呈をごく自然に描いているのがこの作品。登場人物それぞれの視点で語り紡がれるが、すべての章においてじっとりした仄暗さが漂う。語り手口調の文章なので章毎に空気は変わるはずなのに、その仄暗さがすべての章をひとつに束ね、作品を完成させている。

人のどうしようもなさを読者に見せつけながらも、最後には明るい未来を予期させている。性と生、そしてその救いを知る作品。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年5月8日
読了日 : 2017年5月8日
本棚登録日 : 2017年5月8日

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