ボルカ: はねなしガチョウのぼうけん

  • ほるぷ出版 (1993年1月1日発売)
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本棚登録 : 247
感想 : 26

ジョン・バーニンガム作品を追いかけているので、図書館で借りた。

生まれつき、羽のはえていないガチョウの女の子、ボルカ。せっかく毛あみのセーターをあんでもらっても、仲間はずれにされて、とうとうひとりぼっちになってしまいます…。
バーニンガムのデビュー作で、1964年ケイト・グリーナウェイ賞受賞作。
(カバーそでより)

よみ終わってすぐには、いじめられている子や、ある集団になじめない子にみせたい絵本だな、と感じた。
そしてお風呂に入って考えている間、そのような子にこれを直接みせるなんて、配慮に欠けると思いなおした。
だから、子どもの時に、そっとそばに置いておきたい、かも。
内容はけっこうリアルだ。
羽なしという理由はあろうと、親に気にかけられるボルカのことを、きょうだいはおもしろく思わないかもしれない。
親はそれに気づくわけもなく、みんなは目の前のことにせいいっぱいで、他者に目を向けるのが難しい。
大丈夫、今いる場所がすべてじゃないよ、世界は広いんだよ、と感じられる、心強い絵本だ。
絵もすでに力強くて、いいなと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: E  絵本
感想投稿日 : 2014年9月9日
読了日 : 2014年9月9日
本棚登録日 : 2014年9月5日

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