今月に入ってから地震が怖くて仕方なかった。
今日たまたま部屋の本棚を見たら、この本があったから読んだ。
本当にこの本のように上手くいくことなんてないだろう。たぶんもっともっとたくさんの人が死んだり怪我したりするだろう。だけど、怖がってもしょうがないかな、と思うことができた。「死ぬ人は死ぬ運命だった。あんたは生きている。そのことを考えろ」って趣旨の台詞が沁みた。準備はできるだけする、だがそれは基本的に「生き残る」ことを前提として必要となるものだ。
地震が来た瞬間、生き残れる状況にあるかはわからない。しっかり準備をした人があっさり駅のホームから落ちて電車にひかれて死ぬかもしれない。何も気にしなかった人が自宅にいるときに被災してのうのうと災厄を免れるかもしれない。何をしようが、結局どうなるかはわからないのだ。
死ぬなら死ぬ。生き残るなら生き残る。
死んだのなら死ぬ運命だった。
生き残ったのなら、どうにか生きていく努力をすればいい。
死ぬこと自体を恐れた途端、僕たちは何もできなくなるのだろうな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説・エッセイ
- 感想投稿日 : 2012年1月29日
- 読了日 : 2012年1月29日
- 本棚登録日 : 2012年1月29日
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