スメラギガタリ弐 外道陰陽篇 (メディアワークス文庫 う 1-2)

著者 :
  • アスキー・メディアワークス (2011年6月25日発売)
3.86
  • (8)
  • (7)
  • (5)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 68
感想 : 7
3

うーん、これは、ちょっと微妙だなあ。

もちろん、物語の語り口は堅実。
キャラもちょっとドジッ娘の潤の登場で楽しく読めた。クライマックスの神龍との戦いもわくわくと面白かった。

でも、物語の構成がなんとも微妙なんだよなあ。
ラストに神龍退治を持ってくるのであれば、この話は本来道代を主人公にすべきだった。
でも、前半の主人公は明らかに夜統べだし、途中、長い昔語りの主人公は芦屋道満だ。
これでは、物語の焦点がずれてしまう。

前巻でも平将門の長い昔語りが描かれたのだけど、この構成は本編の勢いと印象を薄くしてしまって、よくない。
いっそ、道満と晴明の件は別に伝奇ものとして書けばよかったのにと思う。

で、500ページを超える物語の最後に、その先まだ続くのを知って、まじかと思ってしまった。
長い昔語りが入ったこともあって、話の展開が遅いのだ。
さて、この先、どうしたものかなあ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エンタメ
感想投稿日 : 2015年9月17日
読了日 : 2015年9月17日
本棚登録日 : 2015年9月13日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする