プレゼンテーションZen 第2版

  • ピアソン桐原 (2012年9月27日発売)
4.16
  • (24)
  • (23)
  • (7)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 335
感想 : 23
5

禅の思想を取り入れたプレゼンテーション技法の本。

様々なテクニック・プラクティスが紹介されているが、
習うべきは手順じゃなくアプローチであり、
全てはいかにプレゼンを良くするか、成功させるかといった事に注がれている。

少し驚いたのは、スライドツールからそしてコンピュータから離れてアナログで構想をねってみるというものだった。言われてみれば清書するまでの推敲に時間がかかるので、視覚的なプレゼンをするのにコンピュータを使わなければならないわけではないというのはよく分かる。先人たちのアナログ思考の名言も心に響く。

デザインのパートでは、シンプルの大切さやプレゼンでの一般原則等が紹介されている。
インパクトの与え方、写真、目線、引用の使い所、等々。
一つ一つ丁寧に実例サンプル画像がついているので、非常にわかりやすい。

そして実践のパートでは、集中の大切さを説いている。
プレゼンの場で最も必要なことは貢献することである。
誰よりもまず本人がそのプレゼンに没入して情熱を注ぐべき。
それこそ出来栄えへの言い訳なんていうのは自己中心的な考えであって、聴衆にはなんのメリットもないし、(言われてみると。。。)みたいな感情も芽生える。
そして聴衆の心をつかむのはプレゼンの最初の2分なので、冒頭の時間を無駄遣いはしてはいけない。

読み終えてみると、奇をてらった感じも不思議な感じもしない。
一つ一つのテクニックや心構えはいずれも納得できるものであり、
当たり前の事を突き詰めるとこうなったといった印象である。
プレゼンはもちろん日常での対話でも使える事もたくさんある。

プレゼンテーションzenについてはガー・レイノルズさん本人の講演に参加するのが一番だと思うが、本書も情熱にあふれた良い本であり、復習には最善の一冊だ。
ああ、プレゼンテーションがやりたいな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年11月30日
読了日 : 2012年11月22日
本棚登録日 : 2012年11月21日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする