死んでいない者、よりさらに何も目指さず、落とさず、震災も挟んでいるがテーマに絡まず、記憶も曖昧になっていく。
青春時代の思い出はクッキリとしていて、それなりに恥ずかしくて、そこから地続きの今があるんだけど、今の方がもやっとした感じ。むしろそのもやっとした感じを大事に確認してるかのような主人公の思考。
成し遂げる、とか歯を食いしばって汗をかくとか、そういった方法じゃなくて、自分がそこにいることを丸ごと肯定しているよう。
読了感も、やっぱりもやっとしてるのに、悪くない。
不思議な小説。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年5月23日
- 読了日 : 2016年5月23日
- 本棚登録日 : 2016年5月23日
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