神戸市長田区の阪神大震災の日から始まる物語。
新聞の書評を読んで、手に取ってみる。
だから阪神大震災の話だとわかっていた。
わかっていても、やはり読むのに勇気がいる。
ファンタジーありーので、子どもには読みやすいのかも。
登場人物の名前は原田マハさんならではのこだわり、なんでしょうね。
きっと、サモトラケのニケが出てきて
ゼロ、イチ、ニ、サンとなったんだろうなぁ。と
勝手に想像。
しかし、目の前で、地震で倒壊した家に押しつぶされて
おまけに火事で炎が襲ってくるなか
生きているお母さん、お父さんを置いて、逃げなければならなかった
子どもの気持ちを思うと
辛すぎる。
ファンタジーでもなければ辛すぎる。
現実にはファンタジーはないのだけれど。
あの、街がぜーんぶ焼けてしまった長田の街を思い出す。
小さな子どもが、一生懸命生きようとするけれど、
やっぱり辛くて、お父さんお母さんの所に行きたいと思うのは
ごくごく当然で、
頑張って、頑張って、頑張っている姿を思うと
もう、たまらなくなってしまう。
泣かないページはなかったかも。
パンを焼いとう時のにおいとか
一生懸命、生きとう子どもたちとか
何やっとん!と思とうこととか
完璧な神戸弁の再現でした、素晴らしい、嬉しい。
ありがとう、マハさん。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
原田 マハ
- 感想投稿日 : 2014年3月21日
- 読了日 : 2014年3月17日
- 本棚登録日 : 2014年3月17日
みんなの感想をみる