初版は1990年、著者の小説デビュー作。
内容の概要を書いてもいいのだけれど、それを書いてしまうとこれから読む人たちのあの最初の印象を奪ってしまうことになるので、伏せておいた方がいい気がする。
そうなるとここに書くことは、一体どういうものがいいのだろう。わたしの、漠然とした、自分にしかわからないイメージや浮かんだ言葉の列挙か、もしくはどこかの引用か?
とにかく、淡々とした描写の中に、具体的なものと漠然としたものが混在し、主人公の思考も、その思考の移り変わりも、かなり鮮明になって頭の中に浮かび上がる。
小説としてもすごくおもしろかったけれど、お金以外で量る幸福度を考えるのにもいい本じゃないかと思った。
一番好きな設定は、主人公の元々の職業が地方の記者だったってこと。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
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- 感想投稿日 : 2011年9月24日
- 読了日 : 2010年4月
- 本棚登録日 : 2011年9月24日
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