森に包まれたキリスト教を基礎に置く所謂「女大学」の教えとは異なった近代女性の育成を目指す学園に菊池加根は入学する。同級生や上級生との青春、そこに集う女学生達や関係者の嫉妬、恋愛、苦悩、故郷の一族郎党との家族関係や幕末から明治期にかけての勝海舟や内村鑑三といった人物の文化史までも網羅し、明治33年からの3年間の出来事を綴った、作者の死によって遺稿となった未完の小説。個人的には、後半の主人公(?)である園部はるみの印象が強くて加根の存在が希薄になってしまう。はるみが果たしてどうなったのかが知りたかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2011年9月3日
- 読了日 : 2011年9月3日
- 本棚登録日 : 2011年5月7日
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