『流人島にて』、『異形の者』、『海肌の匂い』、そして昭和19年に実際に起こった人肉嗜食事件を題材にした『ひかりごけ』の4編を収録。『ひかりごけ』の構成は変わっていて、まず作者と覚しき人物が羅臼に旅をし、そこで初めてその事件を知るという旅行記、それ以降は「その事件」を題材にした戯曲の体裁。人肉を食べる事で生還した船長を裁く法廷の第2幕、船長が法廷も検事も自分を裁けない、自分を裁く事の出来るのは人肉を食べた事がある者か、自分が食べてしまった者だけだと言う部分は印象的。罪の重さは果たして本当に、殺人<カニバリズムなのだろうか?
登録日 : 2010年08月26日 15:51:54
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