きりひと讚歌 (1) (小学館文庫 てA 1)

著者 :
  • 小学館 (1994年11月17日発売)
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本棚登録 : 519
感想 : 56
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「白い巨塔」と同じく医学界における権力闘争を描いた作品。
しかし、主人公・小山内が数奇な運命を辿る原因となる奇病・モンモウ病にかかり、犬のような風貌になり、「人間の尊厳」を失い絶望し、そして再生していく過程、舞台が台湾まで及ぶ辺り、スケールの大きな作品となっています。
……が正直、あまりに重すぎる内容なので通して読んだ回数は少ない作品。
暗いシーンも多く、小山内の心の支えになる女性が数人亡くなるのですが、なかでも煮えたぎった油の入った巨大な鍋にてんぷらの衣でからだを包んで飛び込み、揚がったてんぷらの中から生還するという芸を持つ女性・麗花が失敗し、炭になってしまうシーンなどは衝撃的でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 漫画
感想投稿日 : 2012年8月14日
読了日 : 2001年3月29日
本棚登録日 : 2012年8月14日

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