一国史的視点を廃し、ヨーロッパ・中国以外の地域の動向が世界史的に非常に重要であると考える近年の研究成果をふんだんに取り入れた、面白い世界史。「古い世界史」のイメージを壊そうと腐心しているさまが伝わってくる。さらに個人名をできるだけ廃し、「歴史は暗記」というイメージを払拭しようという意図がありありと感じられる。そこには、歴史は特定の偉大な個人の動きで決まるのではないという見方が裏打ちされているといえるだろう。果してこの方向性が、どこまで今後主流になるのか。興味深い。
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2016年1月8日
- 読了日 : 2016年1月8日
- 本棚登録日 : 2016年1月8日
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