チーム・ファシリテーション 最強の組織をつくる12のステップ

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2010年5月7日発売)
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本棚登録 : 368
感想 : 26

前日本ファシリテーション協会会長の堀公俊さんの本。
凄い本だった。200ページ強の本に3時間もかかったのは久しぶりだと思う。
組織をファシリテートすること、あるいはファシリテートされた組織について非常に整理された内容だった。

僕にレビューできる内容ではないので、
読みながら書いたメモのみ共有しようと思います。

そこにいる人が悪いのではなく、関係性に問題がある。

成熟社会では、資源を増やす事は難しく、有効な活用がテーマになる。

参加→納得→決意→行動→承認のサイクルをまわして行くことが、双方向の話し合いによるアプローチだと可能。

話し合いには、会話・対話・議論の3モードある。
テーマは、
記述的問題…知識や経験に関わる「正誤問題」
功利的問題…効率や経済性に関わる「損得問題」
模範的問題…価値観や信条に関わる「善悪問題」
感情的問題…知覚や心理に関わる「好悪問題」

ファシリテーションは本気度が技術を超える。

情報を渡せば責任が生まれる。

日本ではビジョン先行で意思決定をする機会が少なく、既成事実を受け入れる現実主義的な発想がある。
だから、ビジョンよりもバリュー(なにを大切にするのか、譲れないものはなにか)の方がうまく行く場合もある。

価値観はそもそも一致などしない。
尊重するかどうかだけ。
その上で、みんなが正しいと思える事を捜す。

組織の本質的な課題は3つのレベルに分かれる。
戦略レベル…方針・資源配分・基本構造など、方向性に関わる問題
業務レベル…仕事のやり方、システム、組織設計、マネジメントといった、仕事のプロセスに関わる問題
文化レベル…モチベーション低下、モラル低下、能力不足、コミュニケーション不足といった人に関わる問題

問題解決アプローチの4種類。
問題解決型
問題発見→原因探索→解決策立案→評価決定
目標達成型
目標設定→現在施策→追加施策→実行計画
対立解消型
対立整理→背景理解→総合的目標→解決案策定
構造変革型
システム分析→原型把握→破壊策立案→実行計画

ラベリングが本当に恐ろしいのは、貼り付けたラベルが現実を作り出すこと。

同じ間違いを繰り返す理由。
成果についてのみ振り返りを行う(達成できた/できなかった)
プロセスを見ても、行動を変えられない
打ち手が間違っている/変えられないものをコントロールしようとしている
正しい方向を向いているが、その通りに出来ない(マネジメント問題)
→「振り返りをしている暇がない」のではなく、「振り返りをしないから暇がない」

多くの人を巻き込むには、巻き込めるだけの「主題設定力」が必要。

誠とは言った事を成すこと

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2011年3月20日
読了日 : 2011年3月20日
本棚登録日 : 2011年2月20日

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