駅物語 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2015年2月13日発売)
3.48
  • (34)
  • (94)
  • (109)
  • (22)
  • (6)
本棚登録 : 1006
感想 : 107
4

若干冒険活劇的なところもあるけど
駅で繰り返される出来事を考えると、日常でも十分ありうる事件。
日常を粛々と紡ぎだすことの大事さ、大変さが伝わってきます。

駅員という仕事の描写の細かさもすごいけれども
職場の人間関係の描き方は秀逸だと思います。
同い年の先輩で、勉強はできないけれど仕事はできる とか
学歴ばっかり見る上司 とか
一番はやっぱり、松本さん!
読み始めでは、よくいる事なかれ主義上司か~という印象やけど、実は。。
「部下を守ること」を一番に据えてくれる上司って、今なかなかすくないんじゃないでしょうか

「駅員を夢見ることはなかった。それが現実。
でも、私は、今の自分がとても好きだ。それでいい。
現実はいつかきっと、誰かの夢と接続する。」

最後の最後、いい言葉です。
こんな心持で、今日も仕事がんばります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年4月8日
読了日 : 2015年4月8日
本棚登録日 : 2015年4月8日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする