フランス領時代のアルジェリアの都市オランで、疫病ペストが発生。疫病対策として外部との接触を断たれ、オランに閉じ込められた人々。その顛末を、主に医師リウーの視点で淡々と描写した作品。
ペストとの闘いの目的は、ペストを殲滅することではない。ペストの衰退(いつ訪れるとも分からない)を粘り強く待つ間、社会を何とか維持させること。要は、耐え難き持久戦。その持久戦を耐え抜くために必要なものは、医師リウーの場合、誠実さ=自分の職務を果すことだった。
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- 感想投稿日 : 2010年8月6日
- 読了日 : 2010年1月23日
- 本棚登録日 : 2010年8月6日
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