世間とは人と人の関係の環。信仰の基盤のない日本人にとって世間の基準が個人の価値判断の基準となる。世間は、時に権威的で、排他的で、差別的な存在であり、どんな世間に属しているかが問題になる。日本独特の世間と概念がいつ頃から生まれたのか、万葉集から始まり、大鏡、吉田兼好、夏目漱石、永井荷風などの作品から世間というものについて考察を加えた。吉田兼好と夏目漱石は第3者的な立場から世間というものを批判的にみた「徒然草」、「坊っちゃん」、「吾輩は猫である」は多くの人の共感を得る作品となっている。
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- 感想投稿日 : 2012年8月14日
- 読了日 : 2012年8月14日
- 本棚登録日 : 2012年7月20日
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