秀丸で電子書籍(EPUB)を書く!: 秀丸で傑作を書くシリーズ④電子書籍篇 (RasenWorks)
- RasenWorks (2017年1月23日発売)
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感想 : 1件
2017/2/8読了。
秀丸エディタのマクロでEPUB電子書籍を一から作ろうなんてマニアックな本だなと思って読み始めた。驚いたことに、著者はEPUBのことを何も知らない状態から、EPUBの仕様書も読まずに一カ月でこの本を書き上げたらしい。つまりそういうマクロを一カ月で組み上げたということだ。
その手探りの作業の様子を時系列に沿ってレポートする読み物として、とても面白かった。著者が直面する問題や不具合が、EPUB電子書籍の制作を考える上で焦点とすべき要素を、期せずして浮かび上がらせることになっていたのも興味深い。マクロの書き方で参考になる部分もあった。
少し残念なのが、Sigilの吐き出すEPUBとBCCKSのEPUBのキメラのようなソースをテンプレートに使っていたこと。そのせいで、しなくていい苦労をしているなあ、という印象があった。
EPUBの仕様書とまでは言わないが解説書の一冊ぐらいには目を通して、Sigilではなく電書協かKADOKAWAのサブセットをテンプレートにして、そのドキュメントも一読しておけば、この著者ならもっと楽に、そしてプロも使えるマクロプログラムが作れたろうに、と思う。プロがタグのタの字も知らずに一太郎とかワードなんかで電子書籍を作って売ろうとする時代に、そんなことを望んでも意味がないかもしれないのだが。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
実用
- 感想投稿日 : 2017年2月9日
- 読了日 : 2017年2月8日
- 本棚登録日 : 2017年2月9日
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