心の底をのぞいたら (ちくま文庫 な 2-4)

著者 :
  • 筑摩書房 (1992年1月1日発売)
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本棚登録 : 248
感想 : 20
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45年も前に書かれた著作にもかかわらず、内容は、今もまったく色あせることのない名著だと思った。人のこころのしくみは、時代では変わらないので今でも十分通じる内容。

”研究者も研究室も、ぼくたちの中にある”。学者や研究者でなくても、こころの研究はできるという言葉にもなるほど、と思った。こころは、一人ひとり違っていて、見えなくて、それぞれの中にあるものだから、それぞれが研究者になっても良いのだと。

こころを、数値や図などで、明確に調べることは難しいけれど、優れた詩人や作家は、こころのことをたくみに表現できる。
なださん自身が専門家であるにも関わらず、このスタンスでお話しは始まる。

不安や、こわい、といった心理はどういうしくみで起こるのか動物と比較しながら、ていねいに、わかりやすくストーリー仕立てで説明されていく。

どんな人にも共通するこころの動きを、心理学というのかもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年1月23日
読了日 : 2016年1月21日
本棚登録日 : 2016年1月13日

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