この本に対していろんなレビューがあるけど、私は好きだな。もちろん柊子にもなれないし、原さんのことも現実では理解できないしで。美海や桐子さんは好き。でも感情移入する必要はなく、はたから見るとみんな好きだ。皆自身にものすごく正直で、正直すぎるほど愛し、また欲するものすべてに対して貪欲。そして、つきつめている。人間として確かに、ある意味『完璧』だと思う。本当はこんなようにすべてを受け入れれば、争いごとなんてなくなるのでは。それを示してるのは美海のママかな。美海のママは、現実世界でいう『普通』なんだろう。普通、この話は受け入れられないんだろな。
江國さんの作品の中でかなり好きな位置にはいります。行間に漂う、しっとり、シュールな雰囲気も好き。読めてよかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年3月12日
- 読了日 : 2013年3月12日
- 本棚登録日 : 2013年3月11日
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