「売り言葉」と「買い言葉」 心を動かすコピーの発想 (NHK出版新書)

著者 :
  • NHK出版 (2013年7月6日発売)
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本棚登録 : 368
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裏表紙の著者の写真がものすごーくフランシスコ・ザビエルに見えて仕方ない・・・ というのはどうでもいい。

コピーライターの岡本欣也さんが「売り言葉」と「買い言葉」という独自の視点で、歴代名作コピーを分類&紹介。

「売り言葉」…売り手目線のコピー。代表・中畑貴志。
体育会系コピー。わかりやすさ、勢い、歯切れ良さ、短くて力強いメッセージ。

「買い言葉」…買い手目線のコピー。代表・糸井重里。
文科系コピー。表現の(商品やサービスからの)飛距離を楽しむ。世界観。抽象的表現、時代の気分、感性的。

時代によって、主流が買い言葉と売り言葉の間を移り変わるというのが、なるほどーと面白かった。


・文章を書くときには「正しく伝わる」だけでは不十分で、伝えた上で「どう動いてもらえるか」まで考えなくてはいけない。

・広告をつくるときでもなんでも、マーケティングの情報を鵜呑みにせず、自分にしつこく取材すること。自分でさえも自分にウソをつくので、キレイごと、一般論、たてまえを丁寧にはがしていって本音をつかまえること。さらっとそういう内容が書かれているけど、かなりストイックな作業。

・文章を寝かせて自分も寝る。起きたときには少し違う視点から見られるようになる。

・複数人で一緒に考えるという方法。コピーの「共作」ってどういうことなんだろう?と思っていたけどこういうことか。


著者サイト
http://www.okakin.jp/

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 左脳系
感想投稿日 : 2014年3月9日
読了日 : 2014年3月4日
本棚登録日 : 2014年2月27日

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