こいぬがうまれるよ (福音館の科学シリーズ)

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制作 : ジェローム・ウェクスラー  つぼい いくみ 
nejidonさん 写真絵本   読み終わった 

ダックスフンドの赤ちゃんが、産まれて育っていく過程を追った写真絵本。
そのあまりの頼りなさ、必死に生きる命というものの愛おしさ。読んでいてじわぁっとしてくる。約8分。幼児からぜひ。

最初は、お腹がパンパンに膨らんでいるお母さんの写真から。
やがて手のひらに乗るくらいのサイズの子犬たちが何匹も。
このとき、袋に入った状態で産まれてくる。
それをお母さん犬が噛み切って、ぺろぺろと舐めることで子犬の姿が現れる。
もうこの出だし部分だけでじゅうぶん感動的。
母親学級などないはずの、犬のお母さんのこの賢さに脱帽ものだ。
産まれた時は眼も見えず耳も聞こえず、でもお母さんから離すとすぐに鳴きだすのも不思議。
そして、とにかくふにゃふにゃで実に頼りない。
ねぇ、みんなもこうだったんだよって言ったら、子どもたちはどんな顔するかな。

語り手は、この子犬の中の一匹をもらい受ける約束の、女の子。
嬉しくて嬉しくて、胸をときめかせながら成長を見守る文章がとても可愛い。
最後は、その子がお散歩のリードを持っている。「ソーセージ」となずけた子犬とともに。

ちょっとした感動ドキュメントになっていて、動物に触れる機会のあまりない今の子たちにとって、この本の果たす役目は大きい。
言うまでもなく、犬(犬だけでなく生き物は皆)はおもちゃではない。こちらの思い通りになど動いてはくれないし、むしろ予想を裏切ることばかりするだろう。
命とはそういうもので、それぞれが必死に今を生きていく。それを知るためのスタートをきる素敵な本。読み聞かせだけでなく、家庭でもぜひ。
40年以上も前の本とは思えない新鮮さがある。

レビュー投稿日
2018年1月11日
読了日
2018年1月10日
本棚登録日
2018年1月11日
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『こいぬがうまれるよ (福音館の科学シリーズ)』のレビューへのコメント

ぴよこさん (2018年1月17日)

nejidonさん、こんばんは!
フォローありがとうございます。
こちらからもフォローさせていただきました。
どうぞよろしくお願いします。

こちらのレビューを拝見して、この本を読んでみたいと思いました。
自分も実家で犬を飼っていた時があり、かわいいだけでなく大変なことも多かったので、そういったことを学べる第一歩的な作品なのかなと興味を持ちました。

nejidonさん (2018年1月18日)

ぴよこさん、こんにちは♪
コメントありがとうございます!
この本が「学び」に繋がるかどうかは受け取り方次第かもしれません。
最後は、飼い主になる女の子が子犬を抱き上げて「これからいっぱいあそぼうね」で終わっています。
大人が、言葉を添えてあげて成り立つような気がします。

このところ小学生のお話会でこれを冒頭に読んだのですが、反応が良かったですよ!
田舎の方に行くほど「子犬の赤ちゃんは見たことがある!」と言う子がほとんど。
でも街中になると「見たことある」と言う子はほぼゼロです。
人間以外の生き物の方がはるかに多いのに、生き物が苦手という子には育ってほしくないですよねぇ。
身近に生き物がいてお世話ができるというのは、とても良いことのように思えます。
あー、ちなみに私は猫好きです・笑

また楽しい本に出会いましたら教えてくださいね。

図書館あきよしうたさん (2018年1月19日)

温かいレビューに心癒されます。

この本の存在は知っていたんですが、ジョアンナ・コール作だったんですね。今初めて気づきました。
娘たちも私も、彼女の「フリズル先生」シリーズの大ファンなんです。

この本もじっくり読んでみたいと思います。

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